営業が元気になる“次世代営業研究会”営業マン交流会、研究活動、営業トレーニング

営業コラム

2003年9月より株式会社キャリアデザインセンター「営業@CAREER」サイト向けに
寄稿した営業コラムより

コラム(1)「営業なくして、企業なし」


あなたは「営業」に誇りをもっていますか?

即座に「YES」と答えられる人は、どのくらいいますか?いつの時代からか、「営業」という職種は、きつい(K)厳しい(K)、気合(K)の3K職種になってしまいました。特に、経済が停滞しているここ10年は、成果が出しにくく、営業職は不人気な仕事になっています。

営業が、仕事に誇りを持ちづらい背景の1つとして、次のことがある。ビジネススクールでは、営業の技術は教えていないのをご存知だろうか。ビジネススクールは、経営教育が主目的であり、「もし営業がなかったら経営する必要もない」という当然な事実を軽視しているようです。

ビジネススクール出身者などは、この事実をわからず、営業やそのテクニックややり方は自分たちよりも「下の仕事」だと考えている人が多くいるのです。それ故、「営業」が脚光を浴びにくいことになっているのです。ビジネスで成功するためには、まず安定した売上と利益をあげなければ成り立たないという事実を理解できていないことが多く、自分の所得も利益も市場にあるという当然の理を忘れているからでしょう。これが、営業の立場を低くしている背景でしょう。

本来営業は、会社の代表として、顧客との接点をマネジメントし、売上、利益の最大化を図る仕事です。ビジネスで成功するために欠かせない重要なポジションです。「営業なくして、企業なし、営業こそ企業のエンジン」なのです。

一方で、営業は、市場に一番近いところ(ビジネス最前線)に位置しているため、たいへん高い創造性が要求されます。創造力を学ぶには営業をするのが一番です。これからは本当の意味での「営業の時代」になるでしょう。資格、学歴、履歴による人材の「適格性」ではなく、実質的成果をどれだけあげられるかの判断による適切性が評価される時代に入ります。そこでは、「営業」こそが、高い期待をもって迎えられることになります。ぜひ、あなたの営業知識、営業力を高め、自信と誇りをもった営業人を目指してください。



コラム(2)「あなたはセールスマン、それとも営業マン?」


あなたはセールスマンですか、それとも営業マンですか?

ほとんど同じ意味ではないかと考えられる方も多いことでしょう。しかし、実は、この言葉の相違には、日本の「営業開発」が立ち遅れてきた1つの理由があると私は考えています。

ビジネス機能が分化している欧米においては、セールスとマーケティングという機能は明確に区別されています。マーケティングとは、売る仕組みを創ることであり、会社経営の中枢でもあります。そのマーケティングの中で、あくまで1つの機能、売る仕組みを人的に実践するのがセールスと言われています。欧米では、日本での「営業」という言葉が意味する訳語がありません。敢えて訳せば、「ビジネス」とか、「ビジネスディベロップメント」という言葉になるでしょう。

一方、日本では、元来人的セールスを原点に商売が発展してきていました。そこへ欧米よりマーケティングという新しい概念が導入され、セールスマンなのだが、一部マーケティング的な機能も果たさなければならない存在を「営業マン」という曖昧な言葉で表したのでしょう。これは、広義にも狭義にも使用できるたいへん便利な言葉となっています。

私は、次のように再定義をしています。「セールスマンとは、販売行為のみを管轄する人」で、「営業マンとは、販売行為およびその前後関係全てを管轄する人」のこと。商品自体は存在し大きく変化はしないある程度決まった「モノ」を扱うのがセールスマン、受注開発や企画開発など、商品はいかようにも変化し、価格も変化する・・つまり「モノ」ではなく「コト」を扱うのが営業マン。セールスマンは、顧客接点における「量」を重視することで成果を追求できますが、営業マンは、「質」を重視し、常にコトを企画提案していかなければなかなか成果がでてきません。

今後、企業はさらに真の営業マンを求めることになるでしょう。「セールス」のための「前」と「後」がしっかりできる人材、「コト」が起こせる人材、つまり「次世代の営業マン」です。

コラム(3)「営業とマーケティング」


あなたは、マーケティングの黄金法則である「マーケティングの4P」をご存知ですか!?
それぞれ以下のように訳され、現在でも企業で重用されています。

Products 商品、サービス
Price 価格
Promotion 販売促進
Place 市場、売場

日本では、1950年代米国から導入された様々な理論を核にビジネスが発展してきました。当時、米国のE.マッカーシーが様々なマーケティング機能およびツールを4つに分類して名づけたのがこれです。そのわかりやすさのため、広く普及し活用されたようです。

しかし、ここで問題なのは、「営業」という言葉が、登場してこないことです。 その後、P.コトラーの「マーケティングマネジメント ミレニアム版」に、Promotionの中に「人的販売」という1要素として位置づけられものの、日本市場での「営業」の重要性を示したものには至っておりません。そもそもここに、「営業」という響きがあまり好意的に受け入れられていない背景があるようです。実際日本における「営業」は、米国に比べより重要度が高く、人的販売を超えた重要なマーケティング機能となります。

日本企業では、未だモノ作り発想至上主義が根強く、ヒト(営業)作り発想に乏しい企業が多いのは否めません。企業競争の観点からすれば、モノも重要ですが、それと同様に、「営業」における質的優位性、量的優位性が重要となります。創業間もないころ、新商品や新規事業立ち上げ期などは、ことさら、この「営業」について理解がなければ、マーケティングは有効に機能していきません。

成長、発展している企業や事業には、「いい営業」が必ずいます。(社長の場合も多いようですが:笑)「君たち、なんでこんな成績しかでないんだ?」などと平然と発言する幹部は、自分のマーケティングが失敗しましたと自ら認めているようなものです。

次世代営業的観点からすれば、Promotionは「伝達力」と訳されます。高度・高速情報化社会における顧客接点は、複雑化し、多様化しています。その顧客接点において活動し、絶対的な差別化を図ることができるのは、伝達力を持った次世代営業マンです。資格や学歴、履歴による人財の適格性ではなく、実質成果があげられるかによる適切性が評価される現在、営業力=伝達力こそ高い期待をもって迎えらようになるでしょう。

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